因果関係には同時因果と異時因果があり、異時因果は三世にわたって作用すると前に述べた。この事からいうと水子供養で一番恐ろしく、また気をつけなければならないことは、水子を生じせしめた両親が現世においてその正常化をはかっておかなければならないということである。
もしその両親が死んだ場合、水子の存在を誰も知らなくなる。そして、末代に至ってその結果が現れた場合困ることとなる。一家一族の末代に対する責任を負わなければならないということである。末代の者にとっても自分の知らない悪果を受けることになり困ったことである。
それゆえに、水子供養は両親が現世に生きている間に、正しい形で供養をしなければならない。当院にも老齢の婦人が供養に来られるのは末代に対する責任を感じられるからである。これは背負い続けた心の重荷を仏さまにあずけるという心の発露からと思われる。この供養をされた後、来た時とは別人にように心も晴れやかに足どりも軽く帰って行かれる姿がいつも印象的である。
影響さまざま
なお先にも書いた様に、各種の事例に基づいて分析してみると、第一影響は水子と同列即ち兄弟姉妹に当るライン、第二影響は両親、第三影響は末代といえそうである。これは、常識的にもうなづける。兄弟姉妹は同じ母胎に宿り、育つのであるからその影響をモロにうけるわけである。
第二影響の両親だが、これも当然のことといえよう。女一人で子供が出来るはずもなく、ましてや男一人で子供を生むわけにはいかない。その責任、影響は半分半分である。
第三影響の人間は「ヘソの緒」でつながれているのであるからうなづける。 |